電気とわたくし

停電と娘

午後7時半頃、愛知県一宮市ドブ板村(仮名)の一部地域で落雷による停電がありました。
娘とふたりで「バク天」のなめ子先生が画面に映る回数を数えておりましたらバチコーと真っ暗になりました。
このような停電は34年間生きてきてはじめてです。
台所では炊飯器が一生懸命米に命を吹き込んでおりましたが、米飯はおいしくなるのを止め、沈黙しました。
電話は電気を使うので使用できず、風呂は(田舎にありがちな)灯油で湯を沸かす方式なのですがそれにも電気を使うので入れず、
約3時間ろうそくや懐中電灯の明かりでやり過ごしました。
水道とガスは正常なのですが、電気が使えないと本当に不便です。
わたくしがサッカーファンだったら軽く発狂していたでしょう。
米飯が死んだので生の食パンで豚の生姜焼き等のおかずを食べました。
雨上がりの蒸気で部屋中むせかえる程暑く窓を開け放していたのですが先日ブルーノが網戸を軽く破壊したので隙間から蚊がばんばか入ってきます。
蚊対策はキンチョウリキッドです。電気がないと蚊すら殺せません。
自分がいかに電気に飼い慣らされているかということを思い知ります。
暗いしかゆいしやることないし、ここ最近で一番の不快なひとときを過ごしました。
ただただ丸太のように床に転がり、冷蔵庫の中の食物の腐敗を心配し、蚊に刺されるまま刺されました。
暗くてヒマでだるくて、抗うのも面倒くさかったのです。(しまいには額に刺されました
ふと娘を見るとろうそくの明かりのもとで何やら書き物をしています。
「私は今、ろうそくの明かりでこの作文を書いています」。
さっそくこの件を夏休み宿題作文のネタに…
わたくしもパソコンが動けば実況めいた作文をここに書いたでありましょう。
ここらへんはやっぱり親子です。
停電2時間経過した9時半あたり、猛烈に眠くなりました。
「夜になったら寝るんです」黒板五郎の言葉の正しさを噛み締めました。
11時過ぎ、ようやく電気が我が家に戻ってきました。
喜び勇んでテレビをつけたらまともに映る局がありません。
どうやらケーブルテレビのブースターがいかれてしまったようです。
本当に、本当に本当に、落雷がいまいましいです。
怒りで蚊に刺された額が膨れあがってきました。