揚げない

にやりとしている

食べ物に酢をかける日々は細々ながらも続いています。沖縄のもろみ酢とか黒酢は鼻にツンケンした刺激がないのでおいしいと思うようになりました。酢慣れしてきたんだと思います。安い穀物酢は舌に厳しく、熟成期間が長い酢は香りがあり酸っぱさが丸いです。すっかり酢ソムリエ気取りです。ソムリエ気取りの一方でミツカンの土佐酢のできあい三杯酢もおいしいです。かつおだしが利いていてすっぱくないところがいいです。安いし。小瓶で144円。
わたくし田舎者ですから、外で唐揚げ食べたりするときレモンかけないんですよ。同席の方がアーイつっていきなりグジューつってレモン潰してると「都会の人だ…」と思ってしまいます。そいで、あんましレモンかかってないとこを食べます。かけないレモンはどうするかと言うと、出されたお水にしぼって入れます。貧乏くさいですね。でも舌がすっきりするよレモン水。
唐揚げで思い出したんですけど、ウチ、ここ数ヶ月前から揚げ物を食卓に出さなくなったのす。家族全員揚げ物大好きなのにです。きっかけはブルーノの狂犬病予防接種の時でした。家族揃って獣医さんに行きましたら、全身包帯の犬さんに会ったのです。揚げ油をかぶってしまい、大火傷を負ったそうなのです。ほんの一瞬の出来事だったそうです。飼い主さんはそりゃあもうつらそうでもちろん犬さんもつらそうでえらい事でした。毎日ガーゼ交換に通っているそうです。
でウチなんですが、なるべく台所への出入りを禁じるようにはしているんですが台所仕事に没頭してると知らん間に後ろで座ってたりするんですブルーノ。そのたび取り締まるのですが、またしばらくするとエヘヘへという顔をして座ってるのです。こんなんでは火傷の可能性無くないじゃないですか。危ないじゃないですか。「コラー!」と取り締まってる時に火元がどうにかなったりする可能性も出てきたりで危険だらけじゃないですか。
というわけで揚げ物を作らないことにしたのです。しつけとしては相当消極的で飼い主的に大変不甲斐ない気がしますが無事が一番です。食卓に揚げ物がのぼらないので、たまの外食では油物をガツガツ食べています。そもそもわたくしは手際が悪いので揚げ物をカラリとすがすがしく揚げ上げるのが下手でした。下手なりに思い返しますが、今の季節、朝のうちにゴーヤをスライスしておいてざるに広げ一日お日様に干し、それを二度揚げするゴーヤチップスをよく作っていました。塩振って。にがさも少し残っておいしいんですよね。それも今は遠い昔の話のようです。ビールに合います。合っていました。
しかし揚げ油を廃止したところで「グラグラと煮立った茹で湯」とかまで廃止するわけにもゆかず、やはり台所出入り禁止のしつけを厳しくしなければならないことにはかわりないです。あと、家で食べない分外で食べるので揚げ物を廃止しても痩身方面に全く影響がないのも厳しい話です。