さよならDSE

PR1DE34.KAMIKAZEをPPV視聴しました。看板選手及び王者ひとりも出場せずというしょぼくれ返ったカードではありましたが、全試合1R決着でサクサク進み、かつ大きなサプライズありの、ドリームステージさん最後にふさわし的ないい興行でした。目玉はドン・フライの3年ぶり参戦。会場人気ナンバルワン。赤いキャップにリベラ(ステーキの)ジャンパー着用で雄々しく花道を歩くドンフライ。左右にサッ!サッ!と小刻みに拳を揚げるドンフライ。まるでマリオがブロックを叩いてキノコを探しているかのようでした。よかったわあ。

「ピコーン」
(体制変わり興行は続くといえど)最後だからなのかなんだか全体的にどこか様子がおかしいというか、高田は特におかしかったです。件のドンフライ戦、スタンドで激しく殴り合うドンフライとトンプソンに実況から解説を振られた際「ちょっと話し掛けないで」と言い放ったり、休憩明けの挨拶で高田コールが起こるも「いやいらないいらない」とぞんざいにあしらったり。それもそのはず、休憩明け挨拶では去年家出した桜庭と高田の死に水を取った田村がそれぞれの入場曲付きで登場。いやあ、乗せられるものかと思いつつも胸がいっぱいになりました。桜庭のテーマ「スピード2」が流れた瞬間、肺が爆発するかと思いましたもの。タイガーマスクを被っていてもわかってしまう、桜庭の涙に色々なことを思いました。しかしほんとにPR1DEの会場で聞く「スピード2」の高揚感ったらないです。イントロと共に沸き上がる大歓声と一体となって得も言われぬカタルシス。HER0'Sの会場では決して味わえない音色です。あれは会場の音響や技術の差じゃなくて、あの空間でしか現れないものなのではないでしょうか。桜庭本人もそれを全身で感じたと思います。「居場所」について感じ入る思い知る瞬間だったのではないでしょうか。そして田村は「僕らの闘いが夢の架け橋になれば」とプロレススラングを用いて対戦の可能性がゼロではないことをアピール。しかし、このふたりの試合を見たいか?つったら複雑です。男女7人風に言えば「もう遅いねや」みたいな、もっと言うと見るのが怖い。どっちが勝ってもなんか嫌。でも、でも、榊原氏という天の川を挟んで彦星と織り姫が立っている(田村が姫、なんとなく)、あのロマンチックな絵面にはやっぱりキュンときてしまうのでした。そして実況席に戻ってどこ見てんだかわかんない恐ろしい仁王顔の高田。織り姫彦星の逢瀬を阻む雨雲はいまんとこ多分この人なのでしょう。いろいろあって本当におもしろいです。新体制PR1DEに大いに注目していこうと思った次第でした。あと、藤田は別にPR1DE背負わなくていいですんで。そんなハリボテの体で背負ったらグシャってなってしまいますし。現になりましたし。勘弁してください本当。