マッスル15初日の放送を見て

プヲタ歴が無駄に長いわたくし、見てスカッとしてばかりではないです割と。つらい気分をよりつらくするかのようなつらい試合つらい興行を見返すことも多々あります。好きな選手がフルボッコになる試合、不透明決着、笑い処がつかめなくただふざけてるようにしか見えない試合等等。そういうのを見て逆に元気になろうというんではなくて、ただ「ああ…」と気持ち良く悶々としています。生活密着型観戦法です。
そんな感じを求めるようにして、問題作との噂のマッスル15 9/5下北大会(1)をサムライで見ました。駆け足の1時間半興行、タイトであるが故に腹八分目な物足りなさは感じるものの、あらすじ的に観るとかなり画期的前衛的プロレス興行でした。クロマキーとか。が、やはりどうしてもハードル高みを求めたせいで物足りなさを強く感じ、1回目通し再生したときは悶々とした観戦後感を持ちました。ハウス2、ナンバーシリーズ9、ハウス3、ハウス4が「プヲタ以外の人が見てもおもしろい」、興行つうより作品と言い切ってもいいんじゃないかという笑いと感動を呼ぶすばらしさだったのでこの物足りなさは咎められても謝らないぞといった心境でした。が、2度目再生しきっちり見た時にこの感想は覆りました。
終盤、時限爆弾爆発阻止に向かうスローモーションでのアントンの独白、おそらくマッスル坂井氏の心情を代弁させたものであると考えた時、胸にミシッと来るものがあり、これはそういう涙を誘おうとの演出であるならば、またもや「してやられた…」と。気持ち良くしてやられてしまったと。前回ハウス4に引き続きまたしてもしてやられたと。この油断ならない感じ、どこか信用できない純粋さがマッスル坂井氏のすごさだとわたしは思いました。あの独白を聞いてしまったら、「そうだよ、わたしたちはあなたたちを応援してるよ!」と励ましモードに入ってしまい、それまでの「これは…?」といった気持ちがうやむやになってしまうのです。少なくともわたしはそうなりました。(2回目見てやっと、ですが)ということでわたしは気持ち良くしてやられたので満足です。でも、生で見てたら「え、これで終わり?」と不満持って帰るでしょう(断言)。あの雰囲気で丁寧に見れる自信ないです(断言)。サムライ視聴者でよかった。そして明日は中日(2)の放送日です。してやられないように気をしっかり持って見ます。そしてこの(1)はつらい時に見る定番にします。
追記:サムライ特典映像の藤岡メガネ七(二)変化、藤岡氏は「誰が見ても面白い」という点でマッスルの偉大な財宝であると思い知りました。大家さんのTAKE1には特に感想はないです。