いちぢくを求めて

サムライ見てたら来年の5月にニューヨークでアブダビコンバットが開催されるんすてね。そんでアブダビジャパンて組織が日本にできて、日本でもアブダビルールの興行が開催されるそうです。未来に向けてできるものがあればなくなるものもあるんですけど、みなさまご存じでした?クリスチャンディオールの六角形の口紅、廃盤になったんですって。何番の色が廃盤、じゃなしに全部。六角形の口紅の存在自体が廃盤になったそうなのです。あの、色は「さすが老舗のクオリティ」、されど味がまずいあの口紅。免税店で買うやっつけ土産のあの六角形はもうディオールのカウンターにはないそうなのです。
わたくし佐伯チズ信者なものですから茶系の化粧を心掛けております。「35過ぎたら流行の化粧とか追うのやめなさい・笑うの通り越して痛々しいから」という説法に大いに頷いておるものです。茶系レンガ系は肌に近い色でくすみ知らずなので年寄りには持ってこいな色なんだそうです。シミはたいがい茶色いものですがそこに鮮やかなピンクやオレンジのチーク入れたら茶色いシミが浮き上がって見えますが、シミに近いレンガ色を盛るとシミが目立たなくなる、とかなんとか、ネガティブなのかポジティブなのかどうなんだろうなあこれという化粧法なのですが、わたくしの顔の造り(くたびれ中年顔)にはかなりしっくりきます。その化粧法で佐伯先生がおすすめしていたのがディオールの六角形口紅631番「フィギュ(いちぢく)」です。いかにも塗った感じのしないレンガ色で、落ち方もみっともなくなく、中年の口唇にしっくりくる色なのだそうです。これにグロスを乗せればせめてもの若ぶりも出来、押さえの1本として強く推薦されてました。が、あの味がわたくしどうにもこうにも好きになれず、デパートのコスメ売り場に行っても「いつでも買えるから…」となんとなく避けて通っていました。あわよくば海外行く肉親に「631番夜露死苦」と頼んじゃおうとか思ってました。それももう叶いません。上下ビシッと濃紺のアイラインを引いたパンチの効いた化粧法のディオールBAさんに廃盤を告げられ、しばし呆然としました(パンチのあるディオール化粧法にも)。気を取り直しビューラー買ったスックに戻り、BAさん(やっぱりバーさんて読んでしまう)に「ディオールのフィギュに似た感じの色ありますか」と相談したらさすがプロの方も佐伯知識がおありで「あの色でしたらウチのこの色の方が」と桜樺(さくらかば)という色をすすめてくれました。塗っていただいたらしっくりきたので購入しました。スルスルした塗り心地で不満はありませんがやはり佐伯信者としてフィギュは押さえておきたかった、と残念に思う秋の暢子でございます。

THE桜樺 見た目より薄付きで浮つき感のない中年色 無味無臭