マっスルハうス5を見ました

詳細:スポナビ
私事ですが、去年の夏まだ2歳に満たない可愛い甥っ子を病気で亡くしまして、それはもうつらく、親族一同悲しみに暮れており、わたしも生活してく中折に触れ度々巨大な悲しみに飲み込まれるのですが、そうやって過ごすうちに、無理に悲しみを乗り越えることはない、いつまでもいつまでも嘆き悲しむのも悼み方なんだ、と開き直りました。だからこれからもずっと思い出してしっかりと悲しみます。わたしよりも親である弟やお嫁さんは想像を絶するほどのつらさであろうし、それを思うと大変つらく、それでも生活は続き、いろんな方角から悲しみがやってきて自分の弱さを痛感します。そしてこの話は一旦置きます。

わたしはプロレスがとても好きで、去年はすがるようにプロレスを見ていました。ああいったことこういったことを投影して・この選手に感情移入して、みたいな見方とかじゃなく、ただひたすら見てました。すがるように、と言えばすがりましたが、すがってないぞと強がることもできます。何を言ってるかわからなくなってきましたが、とにかく見てました。プロレスは選手の生き方つうか人生が試合に表れることがままあり、そういった発露を目撃することによって、ああとかウーとか言ってました。すがったすがってない救われた救われてないとかは言いたくないけど、とにかく見て見てみまくりました。それに対してプロレスに何か言うんだとしたら、「ありがとう」という言葉しかないです。この話も一旦置きます。

わたしにプロレスのすごさ、おもしろさ、わけのわからなさを再認識させてくれたのはマッスル坂井が作り上げた「マッスル」でした。去年は名古屋公演生観戦も出来、崇拝と言っていいほど坂井氏が作るものに夢中になりました。坂井氏は誰にも作れないものを作っていて、ふんわかした容姿とはうらはらにすごく尖っていて、プロレスへの愛に溢れる方だと思っています。しかし今回、はじめて「ヤメテー!」となりました。見ていて本当につらかったです。こみあげるものが抑えきれず肺が爆発しそうでした。みのる高山にギッタギタにやられる726、でも726は身体よりも何よりも心がすごく痛いはずで、身体と心の痛みって憎らしいほど別物で、なんというか全然分散されないんです。まぎれないんです。ないんですて断言してアレですけども。亡くなったお嫁さんに「いつかまた会おうな」とマイクで語りかけた気持ち、本当によくわかります。そう思わないとやっていられないのです。そしてわたしはそんな726の試合をリングサイドで見て嗚咽する大家健に、長くプロレスを見ていてはじめて、感情移入しました。わたしの心の中はいつもあの大家健の様子なのです。わたしは大家健です。
そんなわけでわたしにとってはシリーズ中唯一録画を見返せない興行でしたけど、絶対録画見ませんけど、マッスルのことはより一層好きになりました。なんというか、着いていかないといけない、見届けないといけないと、思いました。思ってしまいました。